自社発送と発送代行、それぞれ向いているケースとは?小規模ECが判断するときの考え方

小規模ECでは、最初は自宅や事務所から発送を始めるケースが少なくありません。

最初は数件だった出荷も、少しずつ注文が増え、気づけば毎日段ボールを組み立て、同梱物を確認し、在庫を探しながら発送する状態になっていきます。

ただ、その段階でも「まだ外注するほどではない気がする」と感じる方は多いです。

実際、物流委託は“件数が増えたら必ず外注すべき”という単純な話ではありません。

むしろ重要なのは、件数よりも、運用がどこまで複雑化しているかです。

この記事では、小規模ECにおける自社発送と発送代行、それぞれ向いているケースを、現場目線で整理します。

自社発送が向いているケース

自社発送が向いているのは、単純に「件数が少ない」だけではありません。

むしろ重要なのは、運用がシンプルで、現場が安定しているかどうかです。

SKU数が少なく、商品構成が単純

例えば、数商品だけを販売している状態では、在庫管理も比較的シンプルです。

棚のどこに何があるかを把握しやすく、ピッキングミスも起きにくい。

発送作業も、毎回ほぼ同じ流れで進みます。

この段階では、まだ自社発送の方が柔軟に動けるケースも多いです。

販促施策や同梱条件が少ない

物流現場が複雑になり始めるのは、件数よりも“条件”が増えたときです。

例えば:

  • 購入商品によってチラシを変える
  • キャンペーンごとに同梱内容が変わる
  • セット商品の組み合わせが増える
  • ギフト対応が増える

こうした条件が少ないうちは、自社発送でも比較的安定しやすいです。

発送業務が事業成長の妨げになっていない

自社発送そのものが問題なのではなく、発送作業によって本来やるべき業務が圧迫され始めると、状況が変わります。

例えば:

  • 広告改善に手が回らない
  • 商品企画の時間が取れない
  • 顧客対応が後回しになる
  • 発送作業で毎日が終わる

こうなると、“物流を自分たちで持つ意味”を見直す段階に入っています。

発送代行が向いているケース

物流委託を検討するタイミングは、単純な出荷件数だけでは決まりません。

月50件でも崩れる運用もあれば、月500件でも安定しているケースがあります。

違いを生むのは、“複雑さ”です。

SKU増加で在庫管理が属人化している

最初は棚1つで管理できていた商品も、SKUが増えるにつれて管理が崩れ始めます。

特に小規模ECでは、

  • どこに何があるかを人の記憶で管理している
  • 一部だけ別棚に置いている
  • 入荷のたびに置き場が変わる

といった状態になりやすいです。

この段階では、出荷件数以上に“確認作業”が増えていきます。

発送代行を検討する理由は、単なる作業代行ではなく、こうした運用整理にあるケースも多いです。

SKUが増えて在庫管理が難しくなってきた場合は、SKU数が増えた時の在庫管理も参考になります。

販促施策が増え、現場ルールが複雑になっている

EC運営では、売上施策が増えるほど物流現場は複雑になります。

例えば:

  • サンプル同梱
  • 購入金額別ノベルティ
  • 定期購入特典
  • SNSキャンペーン
  • ギフトラッピング

こうした施策は売上にはつながる一方、現場では“例外ルール”が増えていきます。

そして、小規模ECでよく起きるのが、担当者しか分からない状態です。

物流委託では、こうした条件整理を含めて運用を標準化していくケースもあります。

「担当者しか分からない」状態が増えている場合は、小ロットECで物流が属人化しやすい理由でも詳しく解説しています。

FBA・楽天・Shopifyなど複数チャネル管理が始まっている

販売チャネルが増えると、在庫確認や出荷ルールも分かれていきます。

例えば:

  • AmazonだけFBA
  • 自社ECは自社発送
  • 楽天は別ルール
  • 販路ごとに同梱条件が違う

この状態になると、“発送”より“整理”に時間がかかるようになります。

発送代行では、こうしたチャネル別運用を含めて整備できるかが重要になります。

「件数」より「運用複雑化」で考えた方がいい理由

物流委託というと、

「月何件になったら外注すべきですか?」

という質問が多いです。

ですが実際には、件数だけでは判断できません。

例えば:

  • 月50件でもSKU200以上
  • 同梱条件が多い
  • 販促施策が頻繁に変わる
  • セット組みが多い

こうしたケースでは、少件数でも現場負荷はかなり高くなります。

逆に、SKUが少なく単純発送であれば、件数が多くても安定運用できるケースもあります。

つまり、小規模ECで本当に見るべきなのは、出荷件数そのものではなく、“運用の複雑さ”です。

自社発送から物流委託へ切り替えるタイミングについては、小規模ECが物流代行へ切り替えるタイミングでも詳しく解説しています。

まとめ

自社発送と発送代行、どちらが正しいという単純な話ではありません。

重要なのは、今の運用が:

  • まだ自社で安定して回る段階なのか
  • 属人化や確認作業が増え始めているのか
  • 販売施策によって現場負荷が高まっているのか

を整理することです。

小規模ECでは特に、“件数”より“運用の複雑さ”によって、物流の負荷が大きく変わります。

ホエールでは、自社発送を続けるべきか、物流代行へ切り替えるべきか迷っている段階でもご相談いただけます。

現在の出荷件数、SKU数、同梱条件、保管状況を伺いながら、どこまで自社で続けるべきか、どこから外注した方がよいかを一緒に整理します。

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