EC物流で棚卸を行う目的とは?在庫差異を減らすために重要な確認作業を解説

EC物流では、「棚卸(たなおろし)」という作業が定期的に行われます。

棚卸とは、実際の在庫数を確認し、システム上の在庫と一致しているかを確認する作業です。

一見すると単純な確認作業に見えますが、EC運営では非常に重要な業務です。

例えば、

  • 在庫があるはずなのに見つからない
  • 売れていないのに在庫が減っている
  • 欠品が増えた
  • 誤出荷後に在庫が合わなくなった

などの問題は、棚卸によって発覚するケースも少なくありません。

この記事では、EC物流で棚卸を行う目的や、実際に確認される内容について整理して解説します。

棚卸とは?

棚卸とは、倉庫や保管場所にある商品数量を実際に数え、システム上の在庫と照合する作業です。

EC物流では、

  • Excel
  • OMS
  • WMS
  • ECカート

などで在庫管理を行っているケースが多くあります。

ただ、実際の運用では、システム在庫と現物在庫がズレることがあります。

そのズレを確認するのが棚卸です。

EC物流で棚卸が重要になる理由

在庫差異を確認するため

最も大きな目的は、在庫差異の確認です。

在庫差異とは、

  • システム在庫
  • 実際の在庫

が一致していない状態を指します。

例えば、

  • システムでは10個ある
  • 実際は8個しかない

場合、2個分の差異が発生しています。

在庫差異については、在庫が合わない時に最初に確認したいことでも詳しく解説しています。

欠品や売り越しを防ぐため

在庫数がズレると、販売可能数にも影響します。

例えば、実際には在庫がないのに販売を続けると、欠品やキャンセルにつながります。

特に、

  • SKU数が多いEC
  • 複数モール運営
  • FBA併用
  • Shopify運営

などでは、在庫ズレが起きやすくなります。

誤出荷や管理ミスを発見するため

棚卸では、誤出荷や更新漏れが見つかることもあります。

例えば、

  • 別SKUを出荷していた
  • 返品処理漏れ
  • 出荷後の在庫更新漏れ
  • セット商品処理ミス

などです。

誤出荷については、誤出荷とは?小規模ECで起きやすい原因と物流改善の考え方も参考になります。

棚卸で確認する主な内容

SKUごとの数量

基本的には、SKU単位で数量確認を行います。

例えば、

  • サイズ違い
  • カラー違い
  • セット品
  • 販路別パッケージ

なども個別に確認します。

保管場所

数量だけでなく、商品が正しい場所へ保管されているかも確認します。

ロケーションが整理されていないと、

  • 商品を探せない
  • 別棚へ置かれている
  • ピッキングミスが増える

原因になります。

ロケーション管理については、ロケーション管理とは?EC物流で保管場所を整理する基本も参考になります。

破損・汚れ・販売不可在庫

棚卸時には、販売できない在庫確認も行います。

例えば、

  • 破損
  • パッケージ潰れ
  • 期限切れ
  • 返品不良

などです。

特にコスメ・サプリ・食品系では重要になります。

棚卸には「全件棚卸」と「循環棚卸」がある

全件棚卸

すべての在庫を一斉確認する方法です。

決算前や月次確認で行われることがあります。

ただし、SKU数が多いと作業負荷も大きくなります。

循環棚卸(サイクルカウント)

一部SKUを定期的に確認する方法です。

例えば、

  • 毎日一部確認
  • 高回転SKUだけ確認
  • 差異が出やすい商品を重点確認

などがあります。

小規模ECでは、循環棚卸の方が現実的なケースもあります。

棚卸で差異が出やすい原因

Excel管理

Excel運用では、

  • 更新漏れ
  • 上書き
  • 入力ミス

が発生しやすくなります。

Excel管理については、Excel管理の限界はどこから?も参考になります。

バーコード運用がない

目視確認中心の運用では、SKU違いが起きやすくなります。

特に似た商品が多いECでは、確認ミスが増えやすくなります。

バーコード管理については、EC物流でバーコード管理は必要?でも解説しています。

返品処理ルールが曖昧

返品商品を、

  • 販売在庫へ戻す
  • 保留にする
  • 廃棄する

などのルールが整理されていないと、差異が増えやすくなります。

棚卸は「数を数える作業」だけではない

棚卸というと、単純な数量確認をイメージされることがあります。

ただ実際には、

  • 運用ルール確認
  • 保管状態確認
  • 差異原因分析
  • 誤出荷確認
  • 返品管理確認

など、物流運用全体を見直す機会でもあります。

在庫差異を減らすには「日々の運用整理」が重要

棚卸で差異が出る場合、原因は日々の運用にあることが多くあります。

例えば、

  • 入庫確認不足
  • ロケーション未整理
  • 出荷確認不足
  • 返品処理漏れ
  • Excel更新漏れ

などです。

そのため、棚卸だけでなく、普段の物流運用整理も重要になります。

まとめ|棚卸は「在庫を合わせるため」の重要な確認作業

EC物流で棚卸を行う目的は、単に数を数えることではありません。

在庫差異や運用ミスを確認し、

  • 欠品
  • 誤出荷
  • 売り越し
  • 返品処理漏れ

などを防ぐために重要な作業です。

特に小規模ECでは、Excel管理や手作業が多いため、定期的な棚卸と運用整理が重要になります。

ホエールでは、小ロットEC向けに、在庫管理や物流運用整理を含めたご相談にも対応しています。

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